ウェブマーケティング

スマホアクセスの直帰率が高くなる理由(の一つ)

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WEBサイトへのアクセス状況を Google Analytics等のアクセス解析ツールで見ていると、特に B to C のサイトなどはスマホからのアクセスが非常に多くなっていると思います。

そのような中、PCからのアクセスとスマホからのアクセスを比較すると、多くの場合はスマホからのアクセスのほうが直帰率が高かったり、滞在時間が短かったり、コンバージョン率が低かったりと、PCよりもあまり見てくれていないのでは、という印象が強いのではないでしょうか。

これらの数字だけを見て「スマホからのアクセスは効率が悪い」と言ってしまっては、何の改善にもつながりません。スマホユーザの使い方を良く考えれば、そして自分自身の使い方を振り返ってみれば、見えてくることがあります。

『直帰』とは?

まず、直帰について。

直帰とは、「サイトの1ページだけを閲覧して帰ってしまったアクセス」のことを指します。1ページしか見られていないので、サイトにとってあまり効果的なアクセスではなかった、と考えることができます(場合により、直帰でも問題ないこともあります)。

Google Analyticsの初期設定では、ページを訪問してから30分でサイトから離脱されたと判断されます。例えば、サイト内のあるページを訪れた(A)あと、40分後に別のページを訪問(B)すると、(A)と(B)は別の訪問と記録されます。

スマホ特有のWEBの見方を考えてみよう

さて、では、スマホ特有のWEBサイトへの訪問のされ方について考えてみましょう。

スマホのブラウザは、通常タブ形式のものが搭載されています。消したくないページはそのままタブを残しておいて、別のタブで別のサイトをひらくといったこともするでしょう。TwitterやFacebook等の別のアプリからページが開かれるときなども、別のタブで開かれます。すると、どんどんタブが開かれた状態のまま残っていることになります。

ユーザは、沢山タブが開かれていることを気づいた段階で、一つ一つのタブでどのページが開かれていたか確認しながら、必要のないタブを削除していきます。この『どのページが開かれていたか確認』するときに、サイトへのアクセスが発生し、タブが削除されるとそこで【直帰】となります。

このタブですが、ちょっと気になるサイトをそのまま残して、ブックマーク代わりに使うユーザも多くいます。この時も同様で、何のサイトを開いていたか、ときどき確認する際に読み込みが発生し、残しておきたいサイトは、別のページを見ることもなくそのまままたタブに残されます。このときももちろん【直帰】と記録されます。

これらどちらの訪問も、ユーザの意図した訪問ではありません。本来はアクセスされなかったはずが、たまたま、残っていたタブが読み込まれてアクセスされた(そして直帰された)だけです。このアクセスや直帰は、本来考慮に入れる必要は無いものだと考えられます。

上記の仮説が正しければ、スマホのリピーターの直帰率が高いはず!

さて、上記の使われ方をしたとするならば、アクセス解析上で『リピータ』、つまり再訪問ユーザとして記録されるはずです。

一般的には、再訪する=また見ようと思っている、ということになりますから、新規ユーザよりも多くのページを見るでしょうし、滞在時間も長くなるはず。当然、直帰率もリピーターのほうが新規ユーザよりも低いはずです。

ところが、上で仮説として挙げたような使われ方をするならば、ユーザにとっては“意図しない再訪”ですから、直帰率が高くなるはずです。実際に数字を見てみましょう。

20160615-0102

こちらは、弊社で運営しているECサイトの、ある期間の状況です(約10万セッションが対象)。オレンジ色の四角で囲ったところが、「スマホのリピーター」と「直帰率」の部分です。「ページ/セッション(平均ページビュー)」と「平均セッション時間(平均滞在時間)」は、新規ユーザーよりも良い数値(多い、長い)になっていますが、直帰率は逆に高くなっています。

やはりスマホでの再訪は、“意図しない再訪”がそれなりにあるのではないかと考えられます。

直帰率が高くても、平均ページビューや平均滞在時間が良い数字であるということは、“意図した再訪”のときには非常に良くサイト内を見て回ってもらえている、ということもいえるでしょう。

数字の裏側にあるユーザの行動や心理を思い描く

もちろん、今回例に挙げたような“意図しない再訪かどうか”を判別することは難しいと言わざるを得ません。「確かにそういう使われ方もするなぁ」と分かったからといって、それだけで何か改善する訳でもありません。しかし、そういう使われ方をしている可能性がある、と知っておくと、PCとスマホの数字を単純に比較するのではなく、PCはPCの、スマホはスマホの数値である、と捉えておいた方が良いと考えることができます。

数字だけを見るのではなく、その数字の裏側にあるユーザの行動や心理を思い描くことで、新たな仮説や改善へと繋げていけるのではないでしょうか。

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